4月に入ったのにまだまだ気温は不安定ですが、桜は元気いっぱい咲き誇り、春を感じさせてくれています。
あたたかくなってくると、どこかにおでかけしたくなりませんか?
GWも視野に入ってきたこの時期、参考になるかわかりませんが、昨年行った息子との二人旅のことをご紹介いたします。
昨年のことですが、主人が出張に出てしまうタイミングを狙って、二人旅を計画しました。
小学6年生になる息子は観光列車が大好きなので、いつの旅行でも移動手段は鉄道とハナから決まっています。かくいう私も鉄道が大好き。車窓を眺めながら、森林だらけの中にぽつーんと駅があると、この周辺にも人の暮らしがあるのかなぁ~どんな暮らし方をするんだろう…働く場所は…スーパーは…などなど想像を膨らませて、長~~く電車に揺られているのがたまらなく好きです。
移動に楽しみが加われば、それが目的の一つにもなって、ただの移動手段じゃなくなるので、子供も退屈せずにとてもおすすめです。
そして体を動かすことが大好きな息子は、旅先で名所をめぐるような観光らしい観光となると、「退屈だー!!」と、うだうだしてしまうので、毎回、旅行先で何をするか悩ましいんですよね。
鉄道で行けて…何か体を動かすことができるところ…。
「そうだ!尾道がいいかも」とひらめきました。
しまなみ街道サイクリングの本州側からの出発地点としても有名な尾道。
過去に何度も訪れている街ですが、これまでサイクリングは一度も体験したことがなく、子供と一緒なら楽しめるかもしれないな~と、鉄道とサイクリングを組み合わせた旅を計画しました。
尾道鉄道、二人旅。その旅程は?
それでは先に旅程をご紹介します。
新大阪 発
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↓ 新幹線
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岡山
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↓ La Malle de Bois(観光列車)
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尾道 泊
尾道 発
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↓ etSETOra(観光列車)
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広島 着
広島 発
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↓ 新幹線
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新大阪 着
1日目は岡山発の観光列車「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」で尾道へ向かい、サイクリングを楽しみます。
2日目は尾道を観光したのち、尾道発の観光列車「etSETOra(エトセトラ)」に乗車するためだけに広島へ向かい、広島から新大阪へ戻ってきます。なんとも鉄ヲタらしい旅程になっています(笑)。
中国地方の拠点。「岡山」は特急の宝庫!
岡山は、広島、鳥取、四国方面と移動するための拠点になる駅なので、いろんな電車がやってきます。
息子も岡山を中継することをとても楽しみにしていました。
津山へ向かう「咲美咲楽」。
高知に向かう「マリンライナー」。
出雲へ向かう「やくも」。
などなど…鉄ヲタにはたまらない、様々な電車が次から次にやってくるので、
息子と二人、あちこちのホームを行き来して、パシャパシャと車両採集を楽しみました。
あこがれの「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」に大興奮!


そして1日目のお楽しみ「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」という観光列車に乗車します。
今回乗車したのは岡山と広島県の三原を結ぶ「ラ・マル・しまなみ」です。
※走行する経路によって名称が異なるのです!
真っ白なボディに、黒いラインで旅に関する小物などが描かれた車体、窓枠にはバッグをモチーフにしたイラストが描かれ、とってもおしゃれな車体なのです。
これまで息子と何度も「乗りたいね~」と眺めていたあこがれの列車です。
いざ、車内に入ると、片方には横向きのシート、片方には窓にそってカウンター席が配置されています。停車駅である尾道は、先にも述べたようにしまなみ街道サイクリングの玄関口であるため、1号車には自転車を駐輪できるスペースがあり、実際に自転車を持ち込んで来られるお客様も。
シートに座ってくつろいだり、窓側のカウンターに座って頬杖をついてみたり、本も備え付けられていて、旅先の情報収集をしたり…と、それはもう夢のような作りの列車で、息子と二人、大大大興奮でした。いい意味で落ち着くことのできない電車なのです。
車内では車掌さんが一組ずつ記念のボードを抱えて写真をとって下さり、とてもいい記念になりました。
岡山を抜けて、広島へ入ると、ようやく海の景色が見えてきます。
にょきにょきと造船のため?のクレーンが見えてきたら、いよいよ尾道に到着です。
潮の香りで思い出がよみがえる「尾道」

しばらくぶりの尾道は、駅に到着するとパーッと潮の香りがして「あ~これこれ~!」と、
過去に訪れたときの思い出がよみがえってくるようでした。友達と訪れたときも、一人で訪れたときも、同じ潮の香りで迎えてくれたように思います。
駅前はずいぶんときれいになって、とても活気づいていました。
さぁ、しまなみ街道サイクリングへ!
ホテルにチェックインしたのち、早速レンタサイクルショップへ。
しまなみ街道を制覇することが目的ではないので、THEクロスバイクな風貌のものは避けて、いつも乗っている自転車に近く、こぎやすいものをチョイス。
お店の方におすすめのルートをお聞きし、息子とも相談して、しまなみ街道サイクリングの一つ目の島である「向島(むかいしま)」を進み、二つ目の島の玄関口となる「向島大橋」を目指すことに。
島に渡るのは10分に1回ずつくらいの頻度で行き交う渡し舟。
自転車とともに乗船し、潮風にふかれながら向島へ渡ります。そこからいよいよサイクリングが始まります。小さな島ではありますが中心部にさしかかると、そこそこの交通量があるため、安全に配慮しながら進みます。「大丈夫?」と何度か後ろを振り返って声をかけると、「大丈夫!!」と力強い声が帰ってきました。コースの半分くらいは、のどかな田舎道をゆったりと走ることができ、子供連れでも1時間程度でゴールに到着しました。
島同士が隣接しているので、川のように見えたのですがそこは海。
海岸そばの砂利には小さな海の生きものがたくさん。生き物観察したり、石切り遊びを楽しみつつ、休憩をとってから復路へ。
復路では、点在しているお店をのんびりとめぐりながら、尾道へと戻ってきました。
大人でも「疲れた~」とベッドに飛び込みたい気持ちだったので、子供は相当疲れただろうな…と思っていたら、「楽しかった~!」と。二人で決めて目指したルートを完走したことで、なんだか自信に満ちたたくましい顔をしていて、母としてもすごくうれしくなりました。


2日目、千光寺公園と坂道を楽しむ。
尾道といえば坂道も有名ですよね。2日目は坂道の先にある千光寺を目指すことにしました。
その道中、JRの線路が間近に迫っているところがあり、鉄ヲタ親子はそのあまりの近さに大興奮で、たまにやってくる電車をパシャパシャと撮影しまくりました。
昨日のサイクリングの疲れもあったので、徒歩で坂道を上っていくことはあきらめて、ロープウェイに頼ることに。これまで尾道でロープウェイに乗ったことがなかったのですが、3分ほどで尾道をだんだん下に見下ろしていくのはとても爽快でした。ロープウェイを降りるとすぐそばに新展望台「PEAK(ピーク)」が新設されており、そこから臨む尾道とその先に見える島々の景色の美しさに感動しました。
千光寺にお参りし、おみくじをひいたり、名所である「鼓岩」に座り込んでみたり。
絵師の園山春二さんが町に放った「福石猫(ふくいしねこ)」がそこかしこに置かれた「猫の細道」では、福石猫を何個見つけられるか競争しながら下り、子供が退屈することがなく、大人も探検気分で一緒に楽しむことができました。
千光寺公園から尾道を見下ろすと、写真を撮っていた線路が細く長く、尾道を横断しているのが見え、そこにはちょうど昨日乗った観光列車が走ってきて、またもや大興奮なのでした。


観光列車「etSETOra(エトセトラ)」で帰路まで楽しみつくす!
この日のメインイベントである観光列車「etSETOra(エトセトラ)」への乗車時間が近づき、尾道駅へ向かいます。
etSETOraは尾道ー広島を結ぶ観光列車で、瀬戸内の海の「青」を下3分の1、海岸線から見える波の「白」を上3分の2に彩られた、さわやかで大人っぽい雰囲気のボディが魅力の電車です。尾道駅に入線してくる姿もとてもかっこよかったです。
電車の車両ではとても珍しい、船をイメージした大きな丸い窓がしつらえられています。
窓と並行に供えられたカウンター席、まるでレストランのように向い合せになる座席など、様々な席種が楽しめます。
この「etSETOra」は海岸線をひた走るため、車窓からずーっと瀬戸内のおだやかな海の青を拝むことができます。窓が大きく、仕切りも少ないため、景色を邪魔しません。
乗車した日は、とても天気がよかったため、海の青がさえわたり、とてもきれいでした。
車内でしか飲めないソーダを楽しんだり、スタンプを押したり、こちらの車内でもそわそわと落ち着くことができませんでした。



いつもと違う子供の姿に、じーーーーん…(涙)
いかがでしたか?尾道って街自体がおもちゃ箱みたいで、何度行っても楽しい街なので、とってもおすすめです。
思春期にさしかかった息子は、どうも母親とのおでかけが照れくさいようで、一緒にいても離れて歩いたり、仏頂面でいることが増えたのですが、この旅では、車中では何もすることがない分、たくさんおしゃべりを楽しみました。荷物を持ってくれたり、率先して先に進んでいったり、頼もしい一面も見られて、成長を感じてじーーーーんとしっぱなしでした。
息子に感想を求めると、「楽しかった!」と一言。
その「楽しかった!」は、いつもより力がこもっていて、うれしかったです。
小学4年生~6年生くらいまでが手がかからず、まだ親の言うことも聞いてくれる(?)タイミングだと思うので、ぜひぜひ計画してみてくださいね。いつもと違う子供の姿にきっと成長を感じるはずです。
この旅に出かけたのは昨年7月。7月といえどかなりの気温で、サイクリングではへとへとになりました。レンタサイクルのお店の方によると、しまなみ街道のサイクリングは3~5月、10月~11月ころがオススメとのことでした。初心者でも気軽に楽しめるコースから、難易度の高いコースまで、いくつかコースがあるようです。いつかは完走を目指したいな~と思っています。
そして、観光列車「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」と「etSETOra(エトセトラ)」は、時期によって運行時間、運行経路が変わるので、気になる方はぜひ調べてみてくださいね。
旅のお供のアウトドアグッズ
そして、今回の旅行で役に立ったのが「and wander(アンドワンダー)ECOPAK 30L backpack」。バッグを斜めに横断するファスナーのおかげで奥底まで手を伸ばさなくてよいのが本当に便利です。突然の雨に降られましたが撥水加工がしっかりされているので、荷物を守ることができました。
おなじものは当店では在庫がないのですが、同じ特徴を持つこちらのバッグもおすすめです。

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